GTZ Duo Bitch

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淫乱なハートが高貴な外観と同居する"WhiteLady"が「貴婦人」なら、 そのリバーシブル・モデの"Bitch"は、心の中に純真な少女の魂を宿し続けながらも、快楽におぼれる娼婦のようです。 ステージ上でスポットライトを浴びると、濃緑に・群青に・紅色にと変化するブラックパーリーの圧倒的な存在感。 対峙する、一点の汚れもない白蝶貝。"WhiteLady"の完成後、当然のように思いついたリバーシブルのコンセプトは、 まぎれもなくギター界最高のBitchです。

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黒蝶貝は、深みのあるシルバー系の輝きのなかに、多彩なレインボーカラーを放つ、南洋黒真珠の母貝で、高級工芸品や宝飾品、ボタンなどに使われています。この美しいシェルをインドネシアの貝加工場で、見たときに、直観的に「ギターに使いたい」と思い、その場で一番大きなブランク(シェルをフラットに切り出して一定の厚みにラフ加工した状態)を10kgオーダーしました。すでに私の脳裏には、「白蝶貝=淑女」「黒蝶貝=悪女」という構図とともに、「愛する悪女」というストーリーが勝手に出来上がっていきます。プリティ・ウーマンですね。

White Ladyは貴婦人ですから、PUリングの装飾も豪華。Bitchは、黒蝶貝の毒々しさを引き立たせるように、エングレイヴィングを入れませんでした。ボディラインというか、ヒップが大きく見えるように、バインディングをBWBの3Pにしていますから、White Ladyと並べると、だいぶギターのサイズが違って見えると思います。

White LadyとBitchが対峙するペアであるとイメージさせるため、ヘッドストック・ネック・エボニー指板・ハートの12Fインレイ・バインディングをそろえてみました。ボディに貼った黒蝶貝の合間を埋める目留材は、毒々しい赤にカラーリングしています。

DSC00139Left:White Lady  Right:Bitch

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ペグは、こよなく愛する「W.Germany Scheller M6 ヴィンテージ」にしました。ペグボタンがキドニー型のグローバーと比較して、ヨーロピアンなのです。

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