ロニー・レーンに花束を PartⅢ (2025/2 更新)

いよいよチューンナップです。まずは、オリジナルピックガードを採寸して、同じものをもう一枚作成します。この作業はミュージマジックの「よっちゃん」にお願いしました。アルミプレートは2mmと1.5mmを準備しましたが、フィンガーボードの下にある隙間を考慮して1.5mmを採用することにします。

アルミを切り出す前に、まずは型紙をつくってイラストのイメージを固めます

岩撫安彦氏がオーダーしたメタルフロント「シルバーレディー」を想起して、ミュシャの作品から「サラ・ベルナールの横顔(JOB)」を選びました。

なるべくダイナミックに、プレートいっぱいに。

プレーンのアルミ板にアウトラインを描いてみます。

プレートの裏側には、トニー直筆のこんな落書き(笑)も。

エングレイヴが出来上がってきました。
(Special thanks to Mr. Yonemura of ANOTHER DIMENSION)

繊細な女性のアウトライン、ダイナミックなリーフ、まさにベース版Silver Ladyですね。

Yonemuraさんが、Vintage Maniacsのプレートも作ってくださいました

ギブソンのLP JrがCustom やStandardに匹敵するサウンドと魅力とクオリティを備えていると同様に、トニー・ゼマイティスがハンドメイドで作成した一基の「Superior」ベースに触れながら、この楽器の未来を想像しています。

最後に余談になりますが、「トニー・ゼマイティスが丹精込めて作った専用のハードケース」も、じっくりとご覧ください。彼がいかに「自分の作り出した楽器に愛情を込めたか」が、手に取るように分かります。

今は懐かしい「Virgin Atlantic Air」の荷物タグ

ネックポケットにはレザーを追加しました。ナットもちゃんと保護 

ANOTHER DIMENSION米村氏のデッサン

入手した時点で交換されていたアルミプレート止めようのマイナスネジを、トニーのオリジナルスペックに戻しました。

参考)「アルフォンス・ミュシャ作品集」 島田紀夫監修 (株)ドイツ文化事業室刊

(文責:三ツ井忠)